安い蜂蜜は何が違う?安さの秘密を知ろう

安い蜂蜜は何が違う?安さの秘密を知ろう

蜂蜜をスーパーやネット通販で調べてみると、値段に大きな違いがあることが分かります。安いはちみつは500円くらいで買えるのに対し、高いものは数千円することも珍しくありません。今回は安い蜂蜜が出回る理由と、安全性についてご紹介します。

スーパーの蜂蜜、業務用の卸売りはちみつはなぜ激安?

まず大前提として、自然界のみで作られる蜂蜜は、普通の野菜と比べると高値となります。500gで1000円~2000円が一般的な価格となります。しかし、スーパーに行けば500gで300円程度で買える蜂蜜もありますし、業務用のはちみつであれば、5kg、10kgで数千円と激安で売っている場合もあります。一体この価格差の違いはなんでしょうか。

蜂蜜が安い理由① 国産

蜂蜜が安い理由① 国産かつ百花蜂蜜

まず最初に考えられる理由は、「国産」だからということ。日本では一般的に国産だと高くつく傾向にありますね。しかし、外国からの輸入蜂蜜の場合は、輸出入時に関税が発生するだけではなく、輸送費用や検疫費用も高くつきます。返って国産の方が安くなる傾向にあるのです。

蜂蜜が安い理由② 百花蜂蜜だから

蜂蜜が安い理由② 百花蜂蜜だから

当サイトももショップでは、「コーヒーの蜂蜜」や「ランブータンの蜂蜜」など、1種類の蜂蜜の割合が高いもののみを販売しています。しかし、日本の養蜂場はそれほど面積が広くないので、たくさんの種類の花から蜂蜜を採取しなければ、到底販売量が足りません。ですので、日本の蜂蜜の多くはいろんな種類の蜂蜜を混ぜこぜしているため、味がぼんやりとしています。日本ではこれを「百花蜂蜜」と洒落た名前にして販売していますが、世界で見ると、これは蜂蜜を寄せ集めた安物という認識となります。

蜂蜜が安い理由③ 品質の低い蜂蜜を工場で精製・加工している

蜂蜜が安い理由③ 品質の低い蜂蜜を工場で精製・加工している

実は蜂蜜には品質のレベルがあります。搾りたてて無加工で食べられる蜂蜜は当然品質が高く10段階の内6以上となります。一方、4と5のレベルだと、「食べることはできるがまずい」と表現されます。もちろん食べることはできるので、安全面は劣りません。ただ、これは養蜂場が激安で売っていたりする程度で、あまり市場には出回りません。

しかし、安い・激安の蜂蜜はさらに下のレベル1~3の蜂蜜をコンテナレベルで大量に輸入します。これらはそのままだと食べられないので、日本に輸入したあとに工場で加工します。具体的には熱処理をしたのち、色や味を抜き、あとから砂糖水などを添加します。これにより機械的な味となりますが、激安で売れる蜂蜜が完成します。しかし、これはすでに蜂蜜の体をなしていません。蜂蜜の味がする砂糖です。

安い・激安の蜂蜜は食べても大丈夫?

基本的に日本で手に入る蜂蜜はすべて品質はある程度保証されていますので、国産・外国産ともに安全面については問題ないと考えて大丈夫です。ただし、加工・精製された蜂蜜は栄養面はほぼゼロですし、それ以外の蜂蜜も日ごろから食べて「おいしい」と感じるのは難しいかもしれません。これらの安い・激安の蜂蜜の消費方法としておすすめなのは、「調理用」として使うことです。加熱して作るソースや砂糖代わり、煮物の下味などで使うのがいいでしょう。